自律神経の乱れは汗かきの原因?自律神経失調症で起こる体の不調と対策方法

自律神経という言葉を1度は聞いたことがあると思います。

神経と汗って全然つながりがなさそうなんだけど・・と思ってしまいますよね。

ですが、自律神経と汗には深い関係性があります。

自律神経とは自分の意思にかかわらず、内臓、血管、代謝や体温などの体の機能を自動的に調節する神経です。

食べ物を食べて消化する命令を出すことや血液を体全身には運んだり体温や汗の調整なども自律神経によるものです。

自律神経は私たちが起きているときも寝ているときも24時間働き続けています。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」があり、それぞれ働き方が違います。
自律神経は交感神経と副交感神経の二つの神経が互いにバランスをとって正常に働いています。

このバランスが崩れてしまうと、体に様々な影響が出てしまいます。

交感神経の役割

交感神経は人が活動しているときに活発になる神経です。

日常生活で例えてみると、仕事をしているときや勉強しているときには交感神経が働いています。

逆に、まったりと読書や音楽を聴いてリラックスしているときは交感神経は働いていません。

具体的には体を動かしているとき、興奮しているとき、緊張しているとき、恐怖を感じているとき等、何かに気を張っているときに交感神経が活発になると考えればわかりやすいと思います。

交感神経は体がすぐに反応できるように働いています。例えば、お化け屋敷に入ったとき、お化けが来ることがわかっていますが、怖いので体が身構えてしまいます。このとき、恐怖で交感神経が活発に動いていて、いつ驚かされても対応できるように交感神経が働いています。

交感神経が働いているときは体は気を張っている状態なので、その影響によって、ストレスを受けている状態です。

人が活動する上でストレスは力を発揮しやすい状態を作るものですが、ストレスが多すぎると体に不調をもたらすものとなってしまいます。

交感神経が活発に働いている=体はストレスを感じている

副交感神経の役割

副交感神経は交感神経とは逆で体がリラックス状態のときに働く神経です。

休んでいるときや、寝ているとき等に働いています。

副交感神経は交感神経が働くことによって受けた体のダメージを回復する神経と考えればわかりやすいと思います。

日中の活動で受けた、疲れやストレスなどを癒します。

体を休めないと副交感神経が働きませんが、体を休めていても何かしらのストレス(人間関係や仕事のプレッシャー)を感じていれば体は休まった状態にはなりません。

このような状態であれば交感神経が優位に働いている状態なので、体は休めていない状態なので良くありません。

自律神経が乱れると汗の調整機能にも影響する

私たちがかく汗は交感神経によってコントロールされています。

交感神経が正常に働いているときは「体温の上昇」を感知して、交感神経が汗の分泌を命令します。

交感神経が正常に働いているときであれば体温の上昇を感知して汗の分泌を促しますが、疲れやストレス等が原因で自律神経が乱れてしまうと交感神経が活発に活動しすぎてしまい体温の上昇がないときでも「汗を出せ!」と汗腺に誤った信号を出してしまいます。

自律神経の乱れで、汗の調整機能が狂ってしまい正常に汗をかけなくなってしまうこともあり、これが汗かきの原因となっていることも考えられます。

自律神経失調症

自律神経失調症とはその名のとおり自律神経の乱れにより体に何らかの症状が現れる病気です。

人によって症状が様々で症状はあるが病院に行っても「異常なし」と診断されることが多いです。

自律神経失調症の原因

自律神経失調症の原因は様々あって一概にこれと決めつけることはできません。

原因として大きな要因の一つが「ストレス」と言われています。

ストレスによって神経のバランスが崩れて引き起こされます。

自律神経失調症の症状

自律神経失調症の症状は全身におよびます。

頭痛、めまい、倦怠感、体のだるさ、息切れ、動悸、食欲不振、のどの違和感、不眠症、便秘、など色々な症状が体に出ます。

症状があって病院にかかっても体の何処にも異常がないと判断されてしまうことが多いのが特徴です。

本人にしてみれば「絶対にどこか悪いのになんで?」と思い、何件も病院にかかってやっと「自律神経失調症」とわかることもあります。

私がなった自律神経失調症の症状

実際に私も20代前半に自律神経失調症になり色々な症状に悩まされました。

まず、つらかったのが自律神経失調症とわかるまでに4件ほど病院に行ったことです。
どこの病院に言っても「問題はない」と診断されました。

自分の中では「絶対にどこかおかしい」とわかっていたので、病院の判断に納得できませんでした。

最終的には総合病院の脳神経外科にかかったときに医者から「脳にも問題ないから精神的なものかもしれない」」と言われ院内にある「心療内科」で診察してもらって自律神経失調症だとわかりました。

病名がわかり心の底から安心したのを覚えています。

どんな症状が多かったのかというと「不眠症」「喉の違和感」「手足の震え」「動悸」「体のだるさ」「息切れ」「額のしびれ」「体に敏感になる」など体の色々部分に症状が出ました。

どの症状も辛かったのですが特に動悸が辛かったです。

他にも喉の違和感が終始とれなかったり手足のしびれや額のしびれなど自律神経失調症であらわれる症状がありました。

自律神経失調症を治すには

自律神経失調症は症状も人それぞれで治し方についても人によって合う・合わないがあります。

一般的に体に症状が出ている場合、薬による治療を行います。

抗不安薬や精神安定剤を処方して自律神経失調症の症状を和らげます。

これらの薬は一時的に症状を抑えるのであって症状を改善させる薬ではないことと長い期間服用しているとこの薬に依存してしまうリスクがあります。

薬では症状を和らげるだけであって治すことが難しいため「根本的」な治療が必要になります。

自律神経失調症は主にストレスが原因で交感神経と副交感神経のバランスが崩れて引き起こされてしまうのでストレスで乱れた神経のバランスを通常に戻すことが大切です。

その他効果的な治療法

  • 生活習慣の見直し
  • カウンセリングなどの心理療法
  • アロマテラピーや音楽療法
  • 整体・鍼灸・マッサージ
  • 薬物療法
  • 漢方薬

生活習慣の見直し

仕事や趣味で睡眠時間を犠牲にしたり食事はジャンクフードや出来合いのお弁当、運動は月に1回もしない。

これでは自律神経のバランスを崩しても仕方ありません。

しっかり睡眠をとって栄養バランスの整った食事と適度な運動をすることで生活習慣の見直しをします。

心理療法

自律神経失調症には不安、悩み、人間関係のストレスが原因で起こってしまうこともあります。

心理療法は原因を探りそれを取り除き、さらにはストレスの態勢をつけたり心のバランスを良くする治療方法です。

実際に私は今どんなことがつらいのかを聞いてくれるだけで凄く心が楽になりました。

アロマテラピー

アロマテラピーとは香りを用いて体の不調を改善する効果があります。

エッセンシャルオイルと呼ばれる「花、果実の皮、樹脂」などから抽出したものの香りを嗅ぐことにより様々な効果を得ることができます。

オイルの種類は300種類以上あり、体の状態により使用するオイルも変わります。

例えば、リラックス効果があるラベンダーや花粉症に効くユーカリなどもあります。

整体・鍼灸・マッサージ

整体・鍼灸・マッサージと聞くとケガの治療や体のコリをとることが目的と思ってしまいますが自律神経の働きを調整する力があります。

特に鍼治療ではリラックス効果のあるホルモン分泌を促し自律神経のバランスを整える効果があります。

漢方薬

漢方とは自然の生薬を加工して作られた薬のことを言います。

風邪のひき始めや体のこり、頭痛、不眠、など様々な体の不調を改善するのに用いられています。

漢方薬は自律神経の乱れを改善するのにも効果的で生活習慣の乱れや日々のストレスで乱れてしまった自律神経のバランスを整える効果も期待できます。