現代人が熱中症になりやすいワケ!

「現代人が熱中症になりやすい」と聞いたことはありませんか?

まず、熱中症になる原因は気温・湿度が高い状況での運動や労働などで体温が上昇して、熱が体内にこもってしまうことで起きてしまいます。

普通は体内の熱を外へ出すために、汗をかいて体温を下げますが上手く汗をかくことができなかったり、外気の温度が高すぎると汗が蒸発できずに上手く体温を下げることができなくなってしまいます。

なぜ、現代人が熱中症になりやすいと言われているのか?ですが、現代人は汗をかく機能が低下しているため、上手に汗をかくことができないためと言われています。

なぜ現代人は汗をかく機能が低下したのか?

汗をかく機能が低下した大きな原因は「冷房」「運動不足」と言われています。

現在は昔と違い何処へ行っても冷房が効いています。
デパート、スーパー、飲食店はもちろん最近では学校などでもエアコンを使っています。
この冷え過ぎな環境が汗腺を衰えさせている原因の一つです。

夏の暑いときは室内の温度と外の温度差が激しいため、体が過剰に反応して血管を収縮させてしまい、さらに自律神経の働きも悪くなりその結果汗腺を衰えさせてしまいます。

汗腺が衰えてしまうと正常に汗をかくことができず、汗をかくことができないということは体の中の熱を外に出せずに体の内に溜まってしまい、結果、熱中症になってしまいます。

現代の過剰に冷え過ぎな環境が現代人の汗腺の機能低下を招き汗をかきづらい体へと変化させています。

熱中症のリスクを考え部屋の温度を下げるのは正しいことですが、
温度を下げ過ぎるのも熱中症のリスクを上げている要因になっていることを考える必要があります。

いまと昔では平均気温が違うことも熱中症増加の原因

確かに現代はエアコンの普及や運動不足によって、汗をかきづらい環境になっていますが、はたして汗をかくことができない環境だから、熱中症になりやすい人が増えていると言うことに多少の疑問を感じます。

なぜかというと、今と昔では気温の違いがあります。

今は、昔と違って気温が高くなっているから、熱中症が増加するのは当然ということが言われているので調べてみました。

集計したのは近10年間の8月の東京の平均気温と最高気温の平均値、比べるのは40年前の同じ東京のものです。

平成21年~平成30年の東京の平均気温・最高気温(8月のみ)

平均気温:27.8度

最高気温の平均値:31.7度

昭和53年~昭和62年の東京の平均気温・最高気温(8月のみ)

平均気温:27.1度

最高気温の平均値:30.7度

※参照元 気象庁過去の気象データ検索

調べてみると、昔と比べると最近10年の平均気温は0.7度上昇していて、最高気温の平均値だと1.0度も上昇しています。

やはり、昔と比べて今の方が暑いので、熱中症が増加している要因の一つなのかも知れません。

熱中症には種類がある

熱中症と言っても色々な症状があり、「熱失神」「熱けいれん」「熱疲労」「熱射病」の4つに分類されます。

それぞれ、発症する過程や症状がことなります。

熱失神とは

運動をやめた直後に起こることが多く、脳への血流が不十分になったときに起こります。

主な症状として、めいま・立ちくらみ・脈が速く弱くなる・呼吸回数の増加・唇のしびれ等

熱けいれんとは

発汗によって体の中の塩分が不足している状態のときに起こるものです。

主な症状として、筋肉痛・筋肉がけいれんする・手足がつる

熱疲労とは

熱けいれんと同様に発汗によって、水分と塩分が不足している状態のときに起こるものです。

主な症状として、頭痛・吐き気・めまい・倦怠感・虚脱感・失神・気分の不快・判断力や集中力の低下など、いくつかの症状が重なって現れます。

熱射病とは

熱疲労と同様に発汗によって、水分と塩分が不足している状態のときに起こるものです。

主な症状として、意識障害・急激な体温上昇・けいれん等

参考元:厚生労働省 大阪労働局

熱中症を予防するには、こまめに水分補給をすることです。ただ、汗をかくと体の中の塩分も排出されるため、水分補給をするときには塩分も同時に取ることが必要です。